うなぎは、ビタミンやミネラルが豊富で、栄養価の高い食材です。
ご飯との相性も良く、食欲をそそるため、うな重などのうなぎ料理は夏バテ対策やスタミナをつけるメニューとして定着しています。
現在では夏の定番メニューとなっていますが、実は天然うなぎの旬は10〜12月。一方で養殖うなぎは主に土用の丑の日に合わせて出荷されるため、特に需要の高まる7月下旬~8月上旬に多く見かけます。長期間にわたって美味しいうなぎを味わえるのは、ありがたいですね。
2025年は暦の関係で、土用の丑の日が7月19日(土)、7月31日(木)の2日あります。今回はうなぎの栄養と食べ方について調べてみました。
うなぎは、どうして夏バテに効くと言われているのでしょうか?
うなぎの栄養による疲労回復効果については、現在、実証研究が進められており、具体的なデータも得られつつあります。
例えば、ある研究では「うなぎを食べたグループ」と「そうでないグループ」の疲労感の違いや回復速度を比較した結果、うなぎを摂取したグループの方が早期に疲労が回復したという報告もあります。
こうしたデータは、今後のスポーツ栄養学の分野でも注目されています。前回のサッカーワールドカップの際には、日本代表の勝負飯として話題になりました。
では実際に疲労回復につながるうなぎの栄養成分とその効能を見ていきましょう。
・ビタミンA:目の健康や粘膜を保護
・ビタミンD:カルシウムの吸収を促進
・ビタミンE: 細胞の老化を防止
・ビタミンB1: 糖質の代謝を助け、疲労回復に効果
・鉄・亜鉛:貧血や免疫機能の改善に寄与
・カルシウム:骨や歯の健康を維持
・マグネシウム:骨の形成や心臓、神経の働きに影響
うなぎの蒲焼き1枚(150g)で上記の疲労回復に効く栄養素をどれだけ摂れるのか。一日の摂取基準と比較しながら見ていきましょう。
正確な含有量は調理方や部位によっても異なりますが、あくまでも目安量としています。
※基準は男性(年齢:30歳~49歳 身体活動レベルふつう)の必要栄養量
(日本人の食事摂取基準2020より)
●カロリーと三大栄養素
●ビタミン
●ミネラル
●不飽和脂肪酸
参照 令和元年国民健康・栄養調査/日本食品標準成分表(八訂)増補2023年
上記のグラフからも分かる通り、うなぎは、“疲労回復ビタミン”と呼ばれるビタミンB1をはじめとしたビタミン群、現代人が不足しがちな、タンパク質、鉄、亜鉛、カルシウムといったミネラルをバランス良く含んだ栄養価の高い食材です。
身体に良いのはわかったけれど、カロリーが気になる、という人も多いかもしれません。うなぎ1枚にご飯の分を加えると700〜880kcalになります。
参考までに、焼き魚定食は550〜650 kcal程度です。また、うなぎは脂質も高めで、とくに一日300mg未満にすることが望ましいとされるコレステロールは蒲焼1枚で350mgを越えてしまいます。
しかし、悪いことばかりではありません。うなぎの脂には、青魚に多く含まれるDHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)という、オメガ3脂肪酸も多く含まれており、魚類の中でもトップクラスの含有量を誇ります。
・DHA:脳の発達促進や視力の低下予防・動脈硬化の予防改善
・EPA:高血圧予防や炎症を抑える
厚生労働省が策定した「日本人の食事摂取基準(2020年版)」によると、オメガ3脂肪酸(DHA、EPAを含む)の一日の摂取目安量は成人男性で2.0g~2.4g、成人女性で1.6g~2.0gですから、うなぎ蒲焼1枚(含有量4.31g)で補えることになります。
また「夏血栓」という言葉があるように、夏は暑さから脱水症状になると血栓ができやすい季節と言われています。暑い季節に血液をさらさらにする効果のEPAを多く含むうなぎは、この時期に食べる理由のひとつになりそうです。
うなぎから摂れる良質なタンパク質は、筋肉や臓器の材料となるだけでなく、基礎代謝を高めて脂肪を燃焼しやすい体をつくる効果もあります。
魚介類や鶏肉と比較しても、タンパク質の含有量は高い部類に入ります。また、保湿効果の高いコラーゲンも豊富です。
代謝を促進する優れた栄養素の宝庫であるからこそ、食べ方や量さえ間違えなければ、むしろダイエットに向いている食材といえるかもしれません。アンチエイジング効果で話題のオメガ3脂肪酸を摂取したい女性にもおすすめの食材といえるでしょう。
カロリーの高さだけを理由にうなぎを避けるのはもったいない選択です。
ただ、腎臓病・腎不全・透析を受けている方は、うなぎに含まれる豊富なタンパク質やリン、カリウムの摂りすぎはリスクとなります。
そして高血圧の方は塩分量にも注意。とくに食欲をそそるタレの量が多くなると、コレステロールや塩分の摂取量も増えるため量を抑えるようにしてください。また、妊娠中の方はうなぎなどに含まれるビタミンAを過剰摂取すると、赤ちゃんに先天性の異常が起こりやすくなる可能性があるとされています。食べる量や頻度を調整しましょう。
白焼きにすると脂が落ち切らない分、カロリーはやや高くなりますが、栄養素はそのままでタレに含まれる塩分や糖分は抑えられるため、健康志向の方には特におすすめです。
また、一緒に野菜や海藻など食物繊維を豊富に含む副菜を添えましょう。
コレステロール対策にも役立ちます。
うなぎは「高カロリー」な面ばかりが強調されがちですが、実は優れた栄養プロファイルを持つ魚で、タンパク質やビタミン類、そして青魚顔負けのオメガ3脂肪酸を摂取できる貴重な食材です。
適量を工夫して食べることで、健康や美容、スタミナ維持をサポートしてくれます。
ただし、体調や持病によっては適さない場合もありますので、ご自身に合った量と食べ方で、時々ご褒美として楽しむようにしましょう。
・カロリーが気になる方はご飯の量を控えめにする
・タレの使用を控え、白焼きにすることで、塩分や糖分の摂取量を抑える
・不足しがちなビタミンCや食物繊維を、野菜や海藻等の副菜で補う
クイズ正解者の中から30名様に抽選で当たる!
今回は
“うなぎ蒲焼風味ふりかけ”
内容量 :64g
賞味期限:180日
※対象賞品は毎号変わります。
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