肩こりや腰痛だけでなく、猫背は意外な不調を引き起こす可能性が あります。
■集中力の低下
猫背によって呼吸が浅くなり、脳に十分な酸素が供給されなくなるため、
集中力や思考力が低下。
■睡眠の質の低下
猫背による酸素不足、肩こりや首の痛みが原因で睡眠の質が低下。
■むくみ
全身の血行が悪化し、むくみを引き起こしやすくなる。
■便秘
腹部を圧迫され、腸の動きが妨げられることで便秘の原因となることがある。
■眼精疲労
首や肩の筋肉が緊張し血行不良になるため、目の周りの筋肉が疲れやすく、眼精疲労が悪化。
姿勢の悪さは、メンタル面にも影響を及ぼすとされています。
特に猫背は、呼吸に関わる筋肉の働きを妨げ、呼吸を浅くすることで、
自律神経のバランスを乱し、不安やストレスを感じやすくなります。
しかし、正しい姿勢や意識的な深呼吸により、心身ともに
リフレッシュすることは十分可能です。
姿勢とメンタルは密接に関連しているため、
両面からのアプローチが重要です。
現代の子どもたちは、重いランドセルやスマートフォン、
ゲームの普及などの影響で猫背になりやすくなっています。
子どもの猫背は見た目の問題にとどまらず、大人と同様に集中力や
持久力の低下を招くほか、健康や成長にさまざま悪影響を与える
可能性があります。
■ケガのリスクの増加
体のバランスが崩れることで、関節や筋肉に負担がかかり、
特にスポーツをしている子どもはケガなどのリスクが高まります。
■歯並びや顔の形への影響
悪い姿勢は顎の発達を妨げ、歯並びや顔の形に影響を及ぼすことがあります。
子どもの猫背は放置せずに、早期に発見・対策するために、 生活習慣の見直しや専門家への相談など、親として正しい姿勢を 促すことが大切です。
猫背は、スポーツを楽しむ上で悪影響を及ぼします。
胸が窮屈され呼吸が浅くなると、運動中に疲れやすくなり、
肩回りの動きも制限されるため、腕を大きく振ったり体を
スムーズに捻ったりすることが難しくなります。これによりバランスを
崩しやすくなり、転倒やケガのリスクが増加します。スポーツを十分に
楽しむためには、日常から猫背にならないように注意が必要です。
また、猫背を放置したまま高齢期を迎えると、加齢に伴う 筋力低下が原因で老人性円背(ろうじんせいえんぱい)になることが あります。老人性円背は健康寿命に大きく影響し、圧迫骨折や 誤嚥などのリスクを増大させるため、早期から対策がもとめられます。
姿勢をチェックして、自分の猫背タイプを知ろう
1:普段通りの姿勢で、壁を背にして⽴つ
2:そのままの姿勢で、体を壁にくっつける
3:壁と腰の間に⼿を⼊れ、隙間の有無をチェック
【理想的な姿勢】
・←後頭部・背中・お尻・かかとがしっかりと壁につく
・◯背中と腰の間の隙間には、手のひらがちょうど入る程度の隙間がある
【各タイプの特徴と改善方法】
①猫背タイプ
・特徴
背中が壁につき、後頭部やかかとが壁につかない
・対策
肩甲骨を引き寄せるストレッチや、背中や胸椎を伸ばすストレッチが
効果的です。また、背中の筋肉を鍛えて姿勢を支える力を
アップさせましょう。猫背だと呼吸が浅くなりやすいので、
意識的に深呼吸を心がけることも大切です。
1:椅子に座りタオルを両手で持つ
2:肘を曲げて首の後ろにタオルを引き付けて肩甲骨を寄せる
3:そのままタオルをまっすぐに上げて腕を伸ばす
4:肘を曲げて2の体勢に戻る
<5~10回×2セット>
②反り腰タイプ
・特徴
背中と壁の間に⼿のひら2枚以上、またはこぶしが⼊る
腰痛を悪化させたり、ぽっこりお腹の原因になったりします。
・対策
背骨や骨盤を正しい位置に保つことが重要です。
お腹やお尻、ハムストリングス(太もも裏の筋肉)のトレーニングを
取り入れるとともにヒールなどかかとの高い靴は控えましょう。
1:両足を持ち上げ、背中に手のひら1枚分入るように
2:交互に足を曲げ伸ばしを繰り返します。
この時顎が上がらないように注意
<各5~15回×3セット>
③ストレートネックタイプ
・特徴
後頭部とかかとが壁につかない
このタイプは、首や肩の凝りだけでなく、慢性的な頭痛、めまい、
吐き気、ひどい場合には手の痺れなどを引き起こす可能性があります。
・対策
首周りの筋肉の柔らかくするストレッチが有効です。加えて枕の
高さの見直しや、長時間のスマートフォン使用を控えたりするなど、
日常生活での工夫も大切です。
1:両膝を90°に曲げて仰向けに
2:顎を天井に向け床と首の間に隙間を作る
3:その隙間を埋めるように顎を引く <5~10回×2セット>
※ストレッチなどのトレーニングは呼吸を止めずに無理のないように行います。 反動を付けるとけがをする可能性もあります。筋肉が伸びるのを感じながら、 ゆっくりと痛みの出ない範囲で動かしましょう。
デスクワーク中は無意識に姿勢が悪くなりがちですが、正しい姿勢を 心がけることで、身体への負担を軽減し、集中力も向上します。
以下の点に注意してください。
・椅子に深く腰掛け、背筋を伸ばして座る。
・足の裏は床にしっかりとつけ、膝は90度程度に曲げる。
・机の高さは、肘を曲げた状態でキーボードやマウスを操作できる高さが理想。
・パソコンのモニターは、目線がやや下になるように調整する。
定期的に休憩を取り、軽いストレッチを行う。
「もう手遅れかも…」と思われる方も、今日から姿勢を意識し、対策を 実践してみてください。気になる症状がある場合は、自己判断せず 早目に医療機関へ相談することが大切です。専門家のアドバイスを 受けながら、ご自身に合った改善策を見つけ、少しずつ健康的な体を 取り戻しましょう!
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