夏はレジャーで海や山へ出かけることが多くなります。
そうした場面で気になるのは虫刺され。中でも、身近な虫刺されは蚊によるものでしょう。
そこで蚊に刺されないための予防策と、万が一刺されてしまった場合の対処方法や
治療方法を確認し、予防と対処の正面から、蚊に関する知識を身につけておきましょう。
蚊が寄ってくる三大要因は、熱、二酸化炭素、水分です。
対策1
体温が上がり、汗をかくと特に蚊が寄ってくる傾向があるので、代謝が良く、大人より
汗をかく子どものほうが刺されやすくなります。また、蚊が好きな黒い服は体温が上がり
やすいので白を基調とした薄い色でコーディネートするとよいでしょう。
対策2
お酒を飲むと、体内でアルコールが消化・分解され。多量の二酸化炭素が呼吸とともに
吐き出されるため、蚊に刺されやすくなります。自然の中でのアルコールはほどほどに。
対策3
足に多い「常在菌」のニオイ成分が蚊を引き寄せるという研究から、素足にサンダルは
避けましょう。除菌シートで足の裏や刺されやすい足の部分を拭いておくのは非常に有効な
対策になります。
自然の中で仲間と集まって、ビールを飲んでいる半ズボンにサンダルの人たちの夏の一コマは、蚊の格好の的となるでしょう。
その他、シトロネラ、ゼラニウム、ラベンダー、ペパーミントなどのアロマスプレー(香り)は蚊を 近寄らせないと言われています。リラックス効果もあるので虫刺され対策として一石二鳥ですね。
猛暑日は蚊に刺されないってホント?
△
蚊が最も活発になるのは25度から30度。35度以上の猛暑が続くと、蚊の活動は鈍くなり、
死んでしまうことも。ただし、日陰などの涼しい場所には蚊が潜んでいて、刺される恐れが
あります。
高層階には蚊は少ない?
◯
蚊が飛べる高さは、10mほどと言われており、マンションでいうと3階程度。マンションの
4階以上へはめったに飛んでこないと言われています。
池や川の近くは蚊が発生しやすい?
△
ボウフラは泳ぎが下手なので、水の流れのない場所に生息しています。植木鉢の受け皿、
バケツ、古タイヤなどにできる浅く小さな水たまりを好みます。
刺された部分に爪で×印を書くとかゆみが収まる?
×
人間の体は「かゆみ」と「痛み」という刺激を同時に感じることができない仕組みになって
いるだけで、その場しのぎの対応です。傷をつけることで化膿につながることがあるので、
注意が必要です。
O型が刺されやすいってホント?
△
O型>B型>AB型>A型の順で刺されやすいというデータはありますが、そこまで大きな差は
なく、科学的根拠も特にありません。
蚊の針をヒントに痛くない注射器が開発されたのはホント?
○
日本の医療機器メーカーが、人に痛みを感じさせずに吸血する蚊の針のメカニズムを
手がかりに、植物性樹脂針を完成させました。
アブ、ブユ(ブヨ,ブト)
※蚊に刺された時よりも強い腫れを引き起こします。黒や紺に寄ってくる習性があるので、
服装には気をつけましょう。
ムカデ
※かまれると非常に強い痛みが走ります。靴は一度逆さにして、ムカデがいないか確かめましょう。
ハチ
※刺されると、ハチの毒液によって赤く腫れ、激しい痛みが生じ、かゆみを伴うこともあります。
呼吸が苦しくなる、めまい、嘔吐、口腔内の腫れ、蕁麻疹などのアナフィラキシーが疑われる
症状が出現した場合は、ただちに医療機関を受診しましょう。
ケムシ
※有毒毛を持つケムシ(ドクガ類)や毒棘(どくきょく)を持つケムシ(イラガ類)は、5月頃から
種類によっては秋にも出現します。ケムシに刺されないようにするには、長袖、長ズボン、手袋、
帽子などを着用し、肌を露出しないことが有効です。
アオバアリガタハネカクシ
※別名「やけど虫」。かんだり刺されたりすることは
ありませんが、体液が肌に触れるだけでやけどの
ような痛みや発疹を引き起こします。
蚊でも、ハチでも、ムカデでも刺された(かまれた)時の対処の仕方は同じです。
大前提として、患部にむやみに触ったり、掻くのは絶対にNG!
かゆみを抑える処置方法
1. 石鹸などでよく洗って流水で流す
2. 患部を氷のうなどでよく冷やす
3. かゆみ止めの軟膏を塗る
4. 症状が強い場合は抗ヒスタミン薬やステロイドなどの薬が必要になるので、 皮膚科専門医を受診する
5. 蕁麻疹、息苦しい、めまい、嘔吐など全身症状を伴う場合にはすぐに病院で受診する
海水浴に行ってクラゲに刺されてしまった時の対処方法は、虫とは少し違います。
すぐに陸へ上がる
複数回刺されると、10~15分後に「アナフィラキシーショック」を起こす可能性もあります。 意識を失って溺れる原因となることも。刺されたことに気づいたら、痛みの度合いに関係なく、 すぐに海から上がることが重要です。
クラゲの触手には素手で触れない
皮膚にクラゲの触手が残っている場合、まず触手を取り除くことです。絶対に素手で 取り除いてはいけません。ピンセットや手袋がなければハンカチなどを当て、触手を 直接触らず刺激しないように優しく取り除いてください。死んだクラゲであっても、 触手に触れると症状が出るので触らないようにしましょう。
海水で洗う
真水ではなく海水で洗うようにしましょう。クラゲは海の生き物ですので、真水は浸透圧の 影響により刺胞が刺激され、さらに刺胞から毒針を出す場合があります。お酢をかけるのが 有効という俗説がありますが、刺されたクラゲの種類によっては逆効果になることもあるので、 基本的にお酢は使わないようにしましょう。
温める(冷やす方が楽な場合も)
刺された箇所を温めるか冷やすかは、専門家によって見解が分かれています。クラゲの毒の 主成分はたんぱく質毒素なので熱に弱く、温めると刺胞が不活性化し、痛みが和らぐため、 ライフセービング協会では温める方を推奨しています。
専門家に診てもらう
とにかく「擦らない」「海水で流す」ことが共通したその場でできる対処法です。その後は 近くのライフセーバーの詰め所や皮膚科を受診しましょう。
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