100秒メルマガでは、看護師として腸専門クリニックで勤務し、一般社団法人日本美腸協会の 認定講師・美腸セラピスト®として活躍する矢田麻夏さんにお話を伺いました。 「教えて!美腸先生」(全2回)第1回は「汚腸について」をテーマにお届けします。
腸には「美腸」・「汚腸(おちょう)」があります。 腸内細菌がたくさんいて、綺麗な状態の腸のことを「美腸」、便秘または下痢が多く腸内環境が 乱れている腸のことを「汚腸」といいます。
実は、腸活を始める前の私は、完全に「汚腸」でした。 子供のころから排便は4~5日に1回、1週間出ないことがありました。また、便はいつも固く、 太っていなくても下腹部だけがいつもぽっこり、風邪も引きやすく花粉症や生理痛、足が冷たくて 眠れないほどの冷えもありました。
看護師にもかかわらず 、日本美腸協会のホームページを見て、初めて自分が「汚腸」だったと いうことに気づきました。
便が作られるまでは食事から24-48時間かかります。 便が2日おきに出ていても排便後に「すっきりした」という感覚があれば問題ありません。 ただし、3日以上出ない場合は便秘となります。 腸内は36-37度ですので、食べ物が腸の中に残っているというのは、食べ物を夏の炎天下に 置いておくような状態です。 そのため、便秘の方は体臭や口臭がでてしまうこともよくあります。
たかが便秘とあなどるべからず。アレルギー、肌のトラブル、更年期症状、精神疾患、 認知症など様々な病気の引き金となります。
人は24時ごろから腸の動きがピークになります。大腸の長さは1.5メートルほどあり、 腸の入り口に来た食べ物が1時間に6センチずつ移動をして、朝、直腸に到達し便としてセット されます。朝起きてすぐに水を飲んだり、朝食を食べることで腸が動き、排便が促されます。 そのため、腸活では朝食をしっかりとることと、水を1日に1.5リットル以上飲むことをおすすめ しています。
赤ちゃんの腸内環境はお母さんの腸内細菌をそのまま引き継ぐため、赤ちゃんも腸内環境が 悪いと便秘になります。 今は赤ちゃん用の便秘薬が販売されているくらいです。 妊娠を考えている人は最低でも妊活を始める6ヶ月くらい前(理想は2年前)から腸活をし、 腸内環境を整えておきましょう。赤ちゃんに良い腸内環境を引き継ぐことができますよ。
あなたの体調が下の5項目に1つでも該当したら汚腸の可能性があるので対策が必要です!
1.お腹のハリ、残便感がある
便が出しきれていない状態。腸内で悪玉菌が優勢になっている可能性があります。
便やガスがくさい・体臭・口臭が強くなりこの状況を放置しておくと、病気やアレルギーの
引き金にもなり、老化のスピードが早まってしまいます。
<対策>
・水溶性食物繊維を多く摂る(オクラ、山芋、乾燥プルーン、乾燥あんず、海藻類、もち麦など)
・水分を1日1.5リットル以上摂る
・お腹をねじる、伸ばすような運動やストレッチ、腸もみ
2. 冷える・むくみやすい
お腹周りやお尻を触った時に冷たく感じる・手足が冷えている方は、循環が悪いため下半身が
太りやすくなってしまいます。代謝が落ちるため、汗もかきにくく、ダイエットしても効果が
出づらいです。甘い物、添加物、カフェインの摂取過多の方に多い症状です。
<対策>
・湯船に浸かる日を増やす
・起床時に温かい飲み物を飲む
・カフェインやアルコール、添加物を控える
・砂糖を多く使った食べ物・飲み物を控える
3.下腹がぽっこりしている
胃腸を支える筋肉が弱い場合、便や老廃物がたまって腸が下がっている可能性があります。
腸が潰れた状態になるため、動きが弱くなったり、血流が悪くなり冷えてしまいます。
<対策>
・お腹周りの筋肉を鍛えるために普段から階段を使う
・1日30分以上のウォーキングで腸を動かす
・食物繊維が豊富なメニューを1日1品以上摂る
4.乾燥、ニキビなど肌トラブルがある
血液の質は腸が決めています。汚腸だと汚れた血液が全身に回り、乾燥、ニキビ、くすみ、赤み
として肌に現れます。
<対策>
・添加物、グルテンを控える
・添加物、グルテンを避けられない場合は食物繊維も一緒に摂る
5.やる気が出ない、イライラしやすい
幸せホルモン「セロトニン」は腸と脳に存在する神経伝達物質で怒りや焦りなどのマイナスな
感情を抑制、精神を安定させます。
「セロトニン」は90%以上が腸内で作られます。
汚腸で「セロトニン」が分泌されなくなると気分が沈みがちになり、ネガティブ思考や、イライラ
しやすくなります。
また、「セロトニン」が少ないと鬱病や認知症のリスクも高くなります。
<対策>
・起床時にカーテンを開け朝日をあびる
・朝食を摂る
・食べる時に最低30回噛む
・腸もみを行う
・24時までには就寝する
自律神経を整え、副交感神経が優位になると腸の動きを改善できます。
・腸を動かすために朝ごはんを食べる、水を1日に1.5リットル以上飲む
・妊活を始める前からの腸活がおすすめ!
・汚腸チェックに1つでも当てはまればすぐに対策を
次回は、「手軽に取り入れやすい腸マッサージ“腸もみ”」をお届けします。
矢田麻夏
(やた あさか)
看護師/日本美腸協会 認定講師/美腸アドバイザー®/美腸セラピスト®
看護学校卒業後、救命救急センターで20年以上勤務、うち10年間はフライトナース・ ドクターヘリ認定指導者。現在は腸専門のクリニックで看護師として勤務しながら、 日本美腸協会 認定講師やRETEAT SALON OASYM.にてカンパニーインストラクターとして 腸もみの施術や腸タイプに合わせた食事アドバイス×美腸ストレッチを提供。ポールダンス 講師としても活躍中。
※クイズの解答の際に、メールアドレスのご入力が必要です。
※けんぽのメルマガの配信されているアドレスをご入力ください。
※メルマガ配信対象外のメールアドレスでの解答をされた場合は無効となります。
※クイズの解答はおひとり1回となります。複数行われた方は一番早い解答を対象といたします。
※博報堂健保加入者以外の方が応募された場合は無効となります。