100秒でよめる・できるマガジン

vol.30

この夏の水収支


水分補給の常識を
改めて復習

前回VOL.29では、運動前の熱中症対策として「アイススラリー」をご紹介しましたがみなさんは普段から正しい水分補給ができていますか?

1.まとめて飲むよりこまめに飲む
2.常温に近い温度で飲む
3.1日1.2リットルは飲み物で
4.カフェイン飲料、お酒は水分補給にならない

知らなかった方も当たり前だと思っている方も、「正しい水分補給ができているか」について100秒間お付き合いください。


こまめに飲む理由

健全な成人の腎臓が1時間で処理できる水分量は、約1リットルです。
それを超えると腎臓の排出処理が追いつかず、血中のナトリウム濃度が低下して、「水中毒」という症状を起こす可能性があります。
最悪の場合、死に至ることもあります。
そのため水分補給は少量をこまめに行うことが大切なのです。

水中毒の主な症状
<軽度の場合>
・頭痛 ・めまい ・多尿 ・頻尿 ・下痢 など
<重度の場合>
・吐き気 ・嘔吐 ・錯乱 ・意識障害 ・呼吸困難 など


常温で飲む理由

室内で1日過ごす場合の水分補給は常温がおすすめです。
冷えた飲み物で内臓が冷えすぎると消化機能が落ちてしまうからです。
ただし、気温が高い日に屋外で活動する際は、熱中症対策として体内温度を下げる冷たい飲み物を飲むことも必要です。
その場合も、一気に飲むのではなく、ゆっくりと少量ずつ摂取するようにして内臓を冷やし過ぎないようにしてください。
過去の参考記事を見る

水の収支で考える

厚生労働省によると、成人が日常生活で1日に補給すべき水分量は約2.5リットルとのことです。
なぜ2.5リットルかと言うと、特定の疾患などがない成人が1日に排出する水分量が約2.5リットルだからです。
そんなに飲めないと思われる方も多いかと思いますが、人は、飲み物だけで2.5リットルの水分を摂っているわけではありません。

1日に必要な水分量2.5リットルのうち、0.3リットルは自身の体内で生成されるため残りを飲み物から1.2リットル、食べ物から1リットルという割合で摂取することが推奨されています。



食べ物から1リットルは多そうに感じるかもしれませんが、一汁三菜バランスの良い食事を心がけることで実は簡単にクリアすることができます。

アルコールはなぜダメなのか?

ビールや缶チューハイならいくらでも飲めるのに・・・と
思う方もいらっしゃるかもしれませんが、
カフェインと同じでアルコールには利尿作用があり、汗や尿に変わってどんどん体外に排出されます。
アルコール飲料を1リットル飲むと1.2リットルの水分が排出されてしまい、なんと水の収支は赤字になってしまいます。

では、ノンアルコールだとどうなのでしょうか?
実はノンアルコール飲料は、水分補給になり得ます。


ただ、注意すべき点が2つあります。
1.ノンアルコールと表記されていても実際は微量のアルコールが含まれているものが多くある
2.ノンアルコール飲料には人工甘味料が使われているものが多く糖質の過剰摂取に繋がる。

ノンアルコール飲料は水分補給にはなり得ますが、あくまで嗜好品として嗜む程度にとどめ、水や麦茶などで水分補給することをおススメします。

<室内で過ごす場合>
・お水・麦茶・そば茶・カフェインレス緑茶

<気温の高い日に屋外で過ごす場合>
・経口補水液・スポーツドリンク・塩麦茶(1リットルに9gの塩を入れる)
※塩分摂取がポイントになるので、水+梅干し・塩飴でもOK
※スポーツドリンクの糖分の取りすぎには注意が必要です


熱中症や脱水症を予防するために大切な水分補給も、 やり方を間違えると体にダメージを与えてしまいます。
ポイントをしっかりとおさえて、正しい水分補給でこの夏を乗り切りましょう。

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今回は
“「物語」の見つけ方”
たちばな やすひと 著

※対象書籍は毎号変わります。

体が疲れて食欲などもなくなっている時に避けた方がいい飲み物は次のうちどれでしょう。
  • ① 経口補水液
  • ② スポーツドリンク
  • ③ 果汁100%リンゴジュース
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