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Vol.107

禁煙成功率は自力の3〜4倍。
「やめたい」と思ったら頼ってください、禁煙外来

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「健康のために、そろそろタバコとの付き合い方を考えようかな」 そう思ったことがある方は、決して少なくないはずです。

厚生労働省の調査によると、現在習慣的に喫煙している人のうち、 実に半数以上が「タバコをやめたい」「本数を減らしたい」と 考えており、現在の喫煙習慣を見直したいという意向を持っています。

しかし、同時に多くの方が口にされるのが、「これまで何度も 挑戦したけれど、結局続かなかった」「仕事のストレスがあると、 つい手が出てしまう」といった、禁煙の難しさです。

なぜ、タバコをやめることはこれほど難しいのでしょうか。 それは、あなたの意志が弱いからではありません。 今回は、自力で始めるのが不安な人に知ってほしい「禁煙外来」に ついてご紹介します。

「やめられない」のは、脳の仕組みのせい?

タバコと健康については、さまざまな情報が発信されていますが、 頭では理解していても体が欲してしまうのがタバコの厄介なところです。

その正体は、ニコチンによる依存性にあります。ニコチンは脳に作用し、 快感や満足感に関わるドーパミンを放出させます。 タバコを吸うと落ち着く、集中できると感じるのは、この一時的な ドーパミンの影響です。

ところが、ニコチンは体から抜けるのが非常に早く、数時間もすれば イライラや集中力の低下といった「離脱症状」が現れます。 この不快感を解消するために、また吸ってしまう。 このサイクルは、個人の根性や気合だけで断ち切れるものではなく、 医学的には「ニコチン依存症」という病気として捉えられています。

加熱式タバコも対象。
一定の要件を満たせば「禁煙外来」は保険で受診可能

「タバコを吸うくらいで病院に行くなんて……」と気後れされる方も いるかもしれません。しかし、禁煙外来では、医師などの専門家による サポートを受けながら取り組めます。自力の場合と比べて、 禁煙成功率が3〜4倍高まると報告されており(厚生労働省 『禁煙支援マニュアル』より)、無理なく続けるための心強い 選択肢の一つです。

現在、一定の要件を満たせば、禁煙治療には健康保険が適用されます。 (加熱式タバコを吸っているニコチン依存症の方も対象) 一般的な病気の治療と同じように、加入している健康保険を利用して 全国の医療機関で標準的な治療を受けることができるのです。

【禁煙治療が保険適用となる条件】

次の3項目すべてに該当する場合、保険が適用されます。

  • ニコチン依存症に係る「スクリーニングテスト」で
    10項目中5項目以上当てはまる方(※下記チェック表参照)
  • 35歳以上の方で、ブリンクマン指数が200以上である方 1日の喫煙本数 × 喫煙年数で算出 (例:1日20本 × 10年間=200) ※35歳未満の方は、この条件はありません ※35歳未満の方は、この条件はありません
  • ただちに禁煙を始めることを希望し、
    医師からの治療説明に同意できる方

※禁煙や本数を減らした時に出現する離脱症状(いわゆる禁断症状)
ではなく、喫煙することによって神経質になったり、
不安や抑うつなどの症状が出現している状態

禁煙外来では何をするの?

刺激唾液の標準的な禁煙外来のプログラムは、12週間(約3カ月)で初診を含めて計5回通院します。治療初日に、喫煙状況や生活習慣を確認しながら「禁煙開始日」を決め、治療をスタートします。

禁煙外来での治療の流れ

1. カウンセリングと呼気テスト

初診では、喫煙状況などをヒアリングし、吐き出す息の中にどれくらい 一酸化炭素(タバコの煙に含まれる有害物質)が含まれているかを 測定します。

2. 禁煙補助薬の処方

保険診療では、ニコチンパッチ(貼り薬)や飲み薬などの禁煙補助薬が 使用され、症状や希望に応じて、医師と相談しながら適した治療法を 選びます。ニコチンパッチは皮膚から毛細血管へ成分を少しずつ吸収 させることで、無理なく禁煙をサポートします。 一方、飲み薬は、タバコを吸いたい気持ちや、喫煙による満足感を 和らげる働きがあります。

ニコチンパッチの使い方

貼る場所: 上腕・背中・おなかなど(1日1枚) ※かぶれを防ぐために、貼る位置は毎日少しずつずらします。

タイミング: 習慣化と貼り忘れ防止のため、起床後など毎日決まった時間に貼ります。

進め方: 医師の指示のもと、治療の経過に合わせて、パッチの大きさや使用量を徐々に減らしていきます。

3. 医師による継続的なアドバイス

「つい飲み会で吸いたくなった」「口寂しいときはどうすればいい?」と いった悩みに対し、医師から具体的なアドバイスを受けられます。

※詳しい治療内容は、厚生労働省『禁煙支援マニュアル』でも紹介されています

気になる治療費は?

保険適用(3割負担)の条件を満たした場合、通院治療費(薬代込)は、 12週間・計5回で12,000円~20,000円程度です。
(ニコチンパッチの種類や処方される枚数、医療機関などにより金額が異なります)

禁煙の相談は、「禁煙外来」を受診するのが最適です。 内科や循環器科、心療内科、婦人科など、さまざまな診療科で 「禁煙外来」を設ける医療機関が増えています。

全国の禁煙外来・禁煙クリニック一覧
http://www.nosmoke55.jp/nicotine/clinic/

禁煙支援薬局

地域によって、特別な研修を受けた薬剤師がいる「禁煙支援薬局」が あります。禁煙に関する相談に乗ってもらうことができ、 ニコチンパッチやニコチンガムなどの禁煙補助薬(一般用医薬品)の 正しい選び方や、無理のない禁煙のアドバイスを気軽に受けることが できます。

自治体による「費用助成制度」

お住まいの市区町村によっては、禁煙外来の治療費の一部を助成して くれる制度があります。助成額や条件は自治体ごとに異なりますが、 1万円以上の補助が出るケースもあります。 「(お住まいの市区町村名) 禁煙治療 助成金」で検索して、 対象になっているか確認してみてください。

その他にも、お住まいの地域の保健所が開催する禁煙セミナーへの 参加や、スマホの禁煙アプリの活用など、さまざまな方法があります。

無理のない範囲で、自分のペースで。

喫煙が日常の習慣になっている場合、急に変えるのは難しいかも しれません。ただ、もし健康のことを考えて喫煙習慣を見直したいと 思ったら、その気持ちをきっかけにしてみてはいかがでしょうか。

禁煙は「気合」ではなく「仕組み」で取り組むものです。 医療機関や地域の窓口など、禁煙をサポートする仕組みが整っています。 便利なツールを上手に使いながら、自分なりのペースで身体を 労わっていきましょう。

クイズ正解者の中から30名様に抽選で当たる!

今回は
“サービスを言語化する”
大野加奈 著

※対象商品は毎号変わります。

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ニコチンが脳に作用すると放出され、 「ほっとする」「満足する」といった 感覚に関わる物質はどれ?
  • ① セロトニン
  • ② アドレナリン
  • ③ ドーパミン
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