会議中、眠いわけでもないのにあくびが何度も…そんな経験はありませんか。こうしたあくびは「生あくび」と呼ばれます。実は、生あくびは自律神経の乱れや頭痛などのサインになることも。今回は、生あくびについて、注意したい兆しと対処法を紹介します。
同じあくびでもまったく異なります。
●あくび(副交感神経が優位)
休息・回復モード:眠気や疲れを感じている時に出る現象脳に酸素を届けて、脳を覚醒させようとする正常な反応です。
●生あくび (本来あくびが出にくいはずの交感神経が優位)
緊張・活動モード:眠気や疲れはないのに、何度も出る現象脳が正常に働けていないSOS信号。過度な緊張やストレスだけでなく、重い病気が隠れている場合もあるので注意が必要です!
・緊張している時やストレスがある時に出る
・特に眠気や疲れ、退屈でもないのに、15分間に3回以上繰り返し出る
・めまいや手足のしびれなどを伴う(←※要注意!)
理由はしっかりと解明されているわけではありませんが、脳が深く関係していると考えられています。生あくびの主な働きは、以下の4つです。
脳の温度調整
脳は高温になりすぎると、機能障害を起こすことがあります。
生あくびにより大きく外気を吸い込むことで、脳の温度を下げて機能を維持しようとします。
脳への酸素供給
脳の酸素不足が長く続くと、重要な臓器などに十分な酸素がいかなくなり、酸素欠乏症を引き起こす場合があります。
生あくびにより一度に大量の息を吸い込むことで、血液中の酸素濃度を高める作用があると考えられています。
脳の覚醒の促進
生あくびをする時に大きく口を開けることにより首周りの血管を圧迫し、脳への血流を促します。これにより、脳を活性化させる働きがあります。
自律神経の調節
ストレスや疲労により自律神経が乱れた時、生あくびをすることにより、 緊張モード(交感神経)からリラックスモード(副交感神経)へ 無理矢理切り替え、体を調節しようとします。
生あくびには、次のような病気や不調が関係している場合があります。
「生あくび」に潜む病気や不調
・自律神経の乱れ
・片頭痛の予兆
・貧血や低血圧
・熱中症
・睡眠時無呼吸症候群
その他、生あくびの背後には、脳梗塞、脳腫瘍、狭心症、心筋梗塞など、 脳や心臓に関わる重篤な病気が隠れている可能性があります。
生あくびと一緒に、次の症状がある場合は、早急に脳神経外科や内科を 受診してください。 ・手足のしびれ、吐き気、ふらつき ・冷や汗、胸の痛み
あくびは自然な防御反応であり、脳をリフレッシュするサインでもあるため、無理に止める必要はありません。
「普通のあくび」にも「生あくび」にも、どちらにもおすすめの手軽なリフレッシュ方法をいくつかご紹介します。
窓を開けて換気をし、鼻から吸って口から細く長く吐く「深呼吸」を3回行う。
⇒脳に新鮮な酸素が送られ、自律神経が整います。
「水分不足」も血流の悪化の原因になります。
常温の水(または白湯)をゆっくり飲む。
⇒血液の巡りがスムーズになり、脳が覚醒します。
肩の力を抜き、首をゆっくり左右に回し、軽くストレッチをする。
⇒凝り固まった首の筋肉が緩み、脳への酸素の供給がスムーズになり、ぼんやり感が解消されます。
耳たぶを軽くつまみ、下・横・上へとゆっくり引っ張る。
これを数回繰り返す。
⇒耳まわりの血流がよくなり、頭がすっきりしやすくなります。
手の甲側、親指と人差し指の骨が交わるくぼみにあるツボ「合谷」を押す。
⇒血行が促され、自律神経を整える効果が期待できます。
気分転換にもおすすめです。
あくびをすると涙が出ることがありますが、感情とは関係ありません。
あくびをした時に顔の筋肉が大きく動くことで、涙腺や涙嚢(るいのう)と呼ばれる涙を溜めている袋が刺激され、涙が出やすくなります。
人があくびをしているところを見ると、自分もつられてあくびが出てしまうことがあります。諸説ある中で、家族や友人など、親しい人のあくびほど影響を受けやすいという研究があり、相手に対する共感の強さが影響していると考えられています。
あくびは、主に哺乳類、鳥類、爬虫類、両生類、魚類などの「脊椎動物」に見られる行動であり、気門で呼吸する虫(昆虫類)や、構造的に口を大きく開ける動作ができない無脊椎動物は、あくびをしないと考えられています。
生あくびは、今のコンディションを教えてくれる大切なバロメーターです。
単なる眠気や退屈と片付けず、出る頻度やタイミング、ほかの症状とあわせて体調を見直すきっかけにしましょう。
もし違和感が続く場合は、無理をせず内科や脳神経外科などの医療機関へご相談ください。
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