
ダイエットの3倍寿命を延ばす
「○○関係」
健康になろうと思った時、多くの人がエクササイズやダイエット、禁煙などを行うでしょう。しかし、全く別の「ある要素」が健康に大きく影響することが、近年の研究で分かってきました。
現代人が抱える環境とのミスマッチ
近年、現代人は孤独を感じやすくなっています。特にここ十数年は日本でも問題が激増しており、ユニセフが2007年に行なった調査では、「孤独を感じる」と答えた15歳以下の子供の数は29.8%にものぼりました。先進国では最悪の数字です。
歴史上類のない異常事態
となっているのです。
近代社会は著しい発展を遂げ、人々の生活は様変わりしました。
同時に、現代人は、人類が600万年にわたり適応してきた狩猟採集生活と、まったく違う環境での生活を強いられることになりました。急激な環境の変化に人間の進化が追いつかず、環境と遺伝のミスマッチから、健康に悪影響を及ぼしています。
そのミスマッチの一つが「人間関係」です。
個人間の格差や差別、男女差などがなかった狩猟採集民の暮らしは濃密そのもので、共同体の中に見知らぬ人は一人も存在せず、
全員が知り合いか親戚といった状態でした。
孤独を感じたり、コミュニケーション障害が起きるケースは、ほとんどなかったと言えるでしょう。
明らかになった健康効果No1の要素
2010年のブリガムヤング大学による研究で、
31万人分のデータから、人間の寿命を延ばす効果が高い要素はどんなものなのかが調べられました。
その結果、「良好な社会関係」の数字がズバ抜けており、
孤独だった人に友人ができた場合、最大で15年も寿命が延びることが分かったのです。
健康への効果は、エクササイズやダイエットの約3倍にあたり、
禁煙よりも友人の方が影響が大きいというのです。
ハーバード大学が約80年間にわたり行なった追跡調査でも、同じ結果が出ています。
研究のリーダーであるロバート教授は「私たちの体を健康にし、心を幸福にしてくれるのは、良い人間関係。これが結論です。」
と言っています。
さらに、人間関係が悪い人に比べて、良い友人が多い人は、3倍も仕事で成功しやすく年収も高い傾向が見られました。
孤独は体内で炎症を起こします。
その炎症で体調が崩れ、さらに脳の機能まで衰えて仕事のパフォーマンスが下がった結果、年収に有意差が出たと言えるでしょう。
良い人間関係のための科学的ポイント
では、具体的に親密な人間関係を築くためには何をすれば良いのでしょうか。
過去の研究が明らかにしているポイントは3つです。
①時間
個人の性格やコミュニケーションスキルよりも重要なのは、
「一緒に過ごす時間の長さ」です。
人見知りでも接触時間を増やすことで、相手から好意を得ることができるのです。
”見知らぬ人”から”親友”になるまでは、だいたい「200時間」で、仕事以外のプライベートな時間を
一緒に過ごすほど良いと言われています。
②同期行動
「同じタイミングで同じ行動をすること」は、親密さを高めてくれます。
行動内容は何でも構いません。
ランニングや合唱、趣味のコミュニティに参加するのも良いでしょう。
③互恵
「相手に利益を与えること」は、同盟関係を結ぶために重要です。
私たちが他者にできる最大のプレゼントは「信頼」。
自分の悩みや秘密を隠さずに打ち明けることで、
相手は「私はあなたのことを信頼している」というシグナルを受け取るでしょう。
「友人との時間を大切にすることが、健康にも仕事にも良い影響を与える」これが最新科学の出した答えです。
友人と聞いて、あなたはどんな顔を思い浮かべたでしょうか。
早速、連絡を取ってみるのも良いかもしれません。


