
わたしの「脈圧」は大丈夫?
監修 ■関谷 剛先生(医師/産業医/労働衛生コンサルタント)
血圧の仕組み
血圧は、医療機関以外でも公共施設やスポーツジムなどで計測できる機会が増えています。
「上がいくつだった」「下が高かった」など、その数値を話題にすることもあると思います。
しかし、その数値の正体を知らないという方がほとんどではないでしょうか。
血圧は、血管(動脈)の内壁にかかる圧力のことで、血圧値は心臓から全身に送り出す血液の量と血管の抵抗によって決まります。
ではなぜ上(最高血圧)と下(最低血圧)があるのでしょうか。
心臓は縮んだり膨らんだりを繰り返し、全身に血液を送るポンプの役割をしています。
心臓から血液が送り出されるときに、血管壁を押す圧力が上の血圧(最高血圧)で、送り出した血液が心臓に戻るときに血管壁にかかる圧が下の血圧(最低血圧)となります。
血管には弾力性があり、心臓の動きに呼応してしなやかに伸び縮みしながら血液を送り出しています。しかし、血管の劣化や内壁が肥厚(動脈硬化)しているところに高圧で血液を送り出すと、血管はその圧力に耐えきれず破れやすくなります。
また、血液の通り道が狭くなり、流れが悪くなると血の塊(血栓)ができて血管を詰まらせてしまいます。
健診で必ず血圧を測定するのは、心臓のポンプ機能と血管(動脈)のしなやかさを把握することが、カラダの状態を確認するのにとても重要だからです。
さらに二つの血圧、
『脈圧』と『平均血圧』
「上の血圧」が高いと「ドキッ」とし、「下の血圧」が高いことは気にならない。
これが血圧の数値を見た時の感覚ではないでしょうか。
血圧はコンディションによって常に変動しますが、上の血圧と下の血圧の差「脈圧」や、
下の血圧値に脈圧の1/3を加えた「平均血圧」も重要な指標となります。
「脈圧」の増大は、心臓に近い太い血管の動脈硬化が疑われ、「平均血圧」が高いと末梢の細い血管の動脈硬化が疑われます。
健診結果表に「脈圧」や「平均血圧」が表記されることは少ないですが、ご自身で計算できますので、
簡単に血管の状態を知ることができます。
血圧のチェックポイントは3つ
①上の血圧(最高血圧)
正常値:130mmHg 未満
下の血圧(最低血圧)
正常値:85mmHg 未満
②脈圧(脈圧=上の血圧-下の血圧)
正常値:40〜60mmHg
③平均血圧(平均血圧=下の血圧+脈圧÷3)
正常値:90mmHg 未満
市販血圧計でも簡単に測れる血圧は、健康のバロメーターとしてとても有効です。
人間ドックを機会に、日々の習慣にしてみるのもよいと思います。
● 知らなくてもいい話 ●
血圧を左右それぞれの腕で測ると、右で測ったときのほうがちょっと高めに出ます。 心臓が収縮し、全身に送りだされる血液が、右腕のほうに先に流れるからです。


