「気象病」は、気圧や温度、湿度などの変化に伴い起こる不調全般のことを指します。
雨やくもりの日、季節の変わり目、台風の時期に生じますが、特に気圧の変化は不調に大きく影響します。

「気象病」の代表的な症状
頭痛／めまい／倦怠感／むくみ／吐き気／関節痛／気分の落ち込み／首や肩のこり／
耳鳴り／朝起きられない
もともと頭痛やめまい、ぜんそくなどの症状がある人は、天気によって症状が悪化することがあります。

こうした症状は気圧や気温、湿度の変化が耳の奥にある内耳や自律神経に作用することで生じます。
内耳には気圧を感知するセンサーがあり、内耳から脳へ情報を伝える「前庭神経」が過剰に
反応することで自律神経のバランスが乱れてしまうのです。

一方、ハワイでは年間を通して気候変動が少なく、あまり雨の降らない地域もあります。
さらに、ホノルル周辺は、年間気温がほぼ20～30度の間で推移し、
雨季の晴天率が高いのが特徴です。日本に比べ、気圧の変動が穏やかなため「いつもの頭痛」が
軽減しているのかもしれません。気分が開放的になることも、自律神経に
良い影響を与えている可能性も考えられます。
「気象病だからハワイに行く」のは難しくても、近場で自分の体質に合う快適な場所を
見つけておいて、つらい症状が出たときに訪れてみるのもいいでしょう。

「もしかしたら気象病かもしれない」と思った方は、次のセルフチェックをしてみてください。
あてはまる項目があれば、あなたの不調は気象病によるものかもしれません。
自分の不調と天気の関係を知ることが「気象病」と上手く付き合うカギになります。

【気象病のセルフチェック】

□雨が降る前後に関節に痛みを感じることがある

□雨が降る前後に眠気やめまいを感じやすい

□湿気が多いと胃腸の調子が悪くなる

□春や秋、梅雨など季節の変わり目に体調を崩しやすい

□暑い季節に屋外に出ると具合が悪くなり、寒い季節には冷えがつらい

□天気の変化を敏感に察知する

□「もうすぐ雨が降りそう」「気圧が変化しそう」ということがなんとなくわかる

□天気の変化により気分が浮き沈みしやすい

□過去に骨折などのケガをしたところがときどき痛む

では、予防と対策です。

生活のリズムを整える

入浴や運動

エアコンに慣れ過ぎて、温度や湿度の変化にうまく適応できない人が増えています。
夏でも湯船につかったり、ウォーキングなどの有酸素運動で汗をかけば、温度変化に対する 自律神経の乱れを抑えることができます。日中に運動して疲れると、自律神経の調整に重要な 睡眠の質も高まります。

耳マッサージ

耳の奥の内耳には気圧を感じるセンサーがあり、センサーの感受性が高いことで自律神経が乱れます。
センサーが敏感に反応してしまう原因は、内耳の血行不良です。
症状が現れる前に耳の血行をよくしておけば、気象病の症状をやわらげることができます。